2010年4月26日月曜日

羅生門

 講義で学生に映像を見せる機会が多々あります。その多くは「ガイアの夜明け」だったり、「プロフェッショナル」だったり、「ワールドビジネスサテライト」であったりします。

 でもたまに、映画を見せることがあります。その一つが「羅生門」。これは黒澤明監督の代表的な映画で、芥川龍之介の『藪の中』に影響を受け映画化したものです。

 この映画の中で一つの事件に対する、登場人物の多様な解釈に心ひかれます。僕たちの住んでいる世界は事実は1つかもしれないけど、真実は1つとは限らないのだということに。

 僕たちは何らかを判断する際に、「正しい」と「間違い」という基準を持っているかと思います。ですが、その正しさというのは必ずしも共有されたものではない。というよりも個人の正しさが、何らかの組織での正しさと同一とは限らない。そこにリアリティの多様性が存在します。

 自明なもの、当たり前なことについて再度光を当て、そしてそこから導き出せる新たな視点。様々なことがこの映画から見てとれます。

 そのため、「羅生門」を教材で用いるとかなり饒舌になってしまいます。

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